1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 22:25:49 ID:cJ65ZKu20
ラッツベイン「え。知らないんですか師匠?」

マジク「初めて聞いたよ」

ラッツベイン「サンタクロースも?」

マジク「いや、わからないな」

ラッツベイン「ホントに? もしかして全然?」

マジク「悪いけど」

ラッツベイン「うわあやっぱり師匠だ」

マジク「なにその言い方……」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 22:31:49 ID:cJ65ZKu20
ラッツベイン「ごめんなさい言いすぎました。師匠は天井のシミの広がり具合チェックとかで忙しいから世相に疎いんですもんね」

マジク「いやそんなことに時間費やすほどぼくも暇じゃないし」

ラッツベイン「またまたぁ」

マジク「なにその上手い冗談いったみたいなノリ」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 22:36:51 ID:cJ65ZKu20
ラッツベイン「でも本当に知らないんですか? 有名ですよ?」

マジク「いや本当に分からないんだ。なんなんだいクリスマスって」

ラッツベイン「一種のお祭りですけど」

マジク「なら知らないはずないけどなあ」

ラッツベイン「普通知っているはずのことを知らないなんてさすが師匠です」

マジク「そんなふうに感心されても」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 22:39:45 ID:cJ65ZKu20
ラッツベイン「おかしいですねえ。キャプテンキースは師匠も知ってるでしょう?」

マジク「ああ……まあ」

ラッツベイン「彼が始めたお祭りらしいですよ」

マジク「へ、へえ」

ラッツベイン「どうしたんですか師匠」

マジク「いや……別に」

マジク(あの人の始めた祭りなんて絶対まともなもんじゃない……)
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 22:44:59 ID:cJ65ZKu20
マジク「そのお祭りがクリスマス?」

ラッツベイン「はい」

マジク「サンタクロースってのは?」

ラッツベイン「祭用にキャプテンキースが使っていた偽名だそうです」

マジク「偽名。何のために」

ラッツベイン「意味なんてないんじゃないですか? お祭りですし」

マジク(お祭りだからというより、あの人に意味や道理を求めちゃいけないな……)
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 22:51:22 ID:cJ65ZKu20
ラッツベイン「華やかな祭りだったみたいですよ。もみの大木を無意味に燃やしてみたり」

マジク「無意味に?」

ラッツベイン「その年で一番悪いことした子供をなんとなくつるしあげてみたり」

マジク「なんとなく?」

ラッツベイン「見境なくプレゼントを家々に配り歩いたり」

マジク「見境なく?」

ラッツベイン「なんですかさっきから」

マジク「いやあ、突っ込みどころが多いと言うべきかあの人らしいと言うべきか迷って」

ラッツベイン「?」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 22:52:31 ID:NZN1GuIi0
まさかのオーフェンしかも新章!
ダメ師匠
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 22:58:40 ID:cJ65ZKu20
ラッツベイン「素敵なお祭りですよねえ」

マジク「どころらへんに感銘したのか分からないけど、なんで今更そんな祭りのことなんて」

ラッツベイン「? どういうことですか?」

マジク「だってもうキャプテンキースは亡くなったじゃないか」

ラッツベイン「行方不明ですよ」

マジク「ああ、そうだっけ。確かに死んだなんて全然思ってないけど」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:02:03 ID:cJ65ZKu20
マジク「でもとにかく祭りの主催者がいないんだから祭り自体もなくなったんじゃないのかい?」

ラッツベイン「らしいですね」

マジク「急に話題に出したのはなんで?」

ラッツベイン「出るらしいですよ」

マジク「出る?」

ラッツベイン「サンタクロースです!」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:06:40 ID:cJ65ZKu20
ラッツベイン「毎年このころになると、家の近くでもみの木が燃えたとか、家の子供がつるされたって話がぽつぽつと」

マジク「聞いたことないけど」

ラッツベイン「師匠もシミの広がりチェックなんてやめて世間に目を向ければ聞こえてきますよ」

マジク「君のぼくに対するそういう認識はいつか改めなきゃと思うよ、割とマジで」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:09:38 ID:cJ65ZKu20
ラッツベイン「とにかく、一番多いのはプレゼントが配られることみたいです」

マジク「へえ」

ラッツベイン「夜中、ふと目を覚ますと赤い影が視界の隅を横切る……気のせいかなと思って朝起きると、枕元にはプレゼントが」

マジク「なるほど」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:12:20 ID:3qnUuaFh0
キャプテンキースって誰だっけ?
バンデットキース?
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:16:15 ID:pUGeChkh0
>>16
無謀編でお馴染みのキース・ロイヤル
キエサルヒマから原大陸目指す船の船長やってた
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:19:20 ID:cJ65ZKu20
ラッツベイン「わたしのところにはまだ来たことないんですよ」

マジク「ふうむ」

ラッツベイン「来ないですかねえ今年こそは。楽しみにしてるんですけど」

マジク「そっか、来るといいね。でもそんなことより今日の分の訓練が途中だろう。再開するよ」

ラッツベイン「はあ、楽しみだなー」

マジク「聞いてよ」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:23:28 ID:cJ65ZKu20
……


エッジ「馬鹿じゃないの?」

ラッツベイン「ばっ……?」

エッジ「姉さんそんなの信じてるの?」

ラッツベイン「馬鹿って何よ! 信じてちゃ悪い!?」

エッジ「あんなの信じてるのは子供だけよ」

ラッツベイン「わたし信じてるけど子供じゃないでしょ! 子供に見える!?」

エッジ「精神年齢が子供って言ってるの。子供に見えなくもないし」

ラッツベイン「~~~っ!」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:26:18 ID:cJ65ZKu20
ラッツベイン「じゃ、じゃああれはどうやって説明するの!? プレゼントが配られたりするやつ!」

エッジ「あれは大人が――」

クリーオウ「あらあら、二人ともその辺でやめときなさい?」

ラチェット「うるさい……」

ラッツベイン「だってエッジが!」

エッジ「だって姉さんが!」

クリーオウ「 やめなさい 」

ラッツベイン・エッジ「……っ!」ビク!

オーフェン「ただいま。……ってどうした?」

ラッツベイン「父さぁん!」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:29:44 ID:cJ65ZKu20
……


オーフェン「ってなことがあった」

マジク「はは」

オーフェン「あの野郎の気まぐれ祭りのせいで家の空気が居心地悪い」

マジク「同情しますよ」

オーフェン「いなくなってからも俺んとこに影響を及ぼすのは、あいつらしいというかなんというか」

マジク「まったくですね」

マジク(……さて)
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:33:49 ID:cJ65ZKu20
次の日 フィンランディ邸


ラッツベイン「わーい!」

エッジ「……」

ラッツベイン「ほほーい!」

エッジ「……」

ラッツベイン「ほらお姉ちゃんの言った通りじゃないサンタさんはいたのいたでしょ! エッジはいつもガンコだからお姉ちゃんよりプレゼントちっちゃい!」

エッジ「うるさい!」

ラチェット(中身クッキーだ)ガサゴソ
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:37:03 ID:cJ65ZKu20
エッジ「どうせこんなの父さんか母さんが!」

クリーオウ「知らないわよ?」

オーフェン「知らん。マジで」

ラッツベイン「ほーら!」

エッジ「だ、だったら誰かが忍び込んで!」

ラッツベイン「へえ? エッジちゃんは侵入者にも気づかずぐっすりだったんだー?」

エッジ「うぐ……」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:39:41 ID:cJ65ZKu20
エッジ「父さん!」

オーフェン「知るか。二人で勝手にやってろ。俺は行くところがある」

ラッツベイン「べーだ!」

エッジ「ぐぬぬ……!」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:42:18 ID:cJ65ZKu20
……


マジク「~♪」

オーフェン「ここにいたか」

マジク「あれ、どうしました校長」

オーフェン「しらばっくれるな。お前くらいだろ。俺に気づかず家に忍び込めるのは」

マジク「……バレます?」

オーフェン「ちょっとカマかけたぐらいで吐いてくれるんなら尋問ってのは楽だな」

マジク「まあ隠す程の事じゃないですしね」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:44:52 ID:cJ65ZKu20
オーフェン「なんであんな酔狂な真似を?」

マジク「夢があっていいじゃないですか」

オーフェン「ふむ」

マジク「……」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:47:09 ID:cJ65ZKu20
マジク「……多分ですけど。あの子たちもこれからが大変ですよね」

オーフェン「ん?」

マジク「カーロッタ派や、ヴァンパイア症との戦いは終わりがない」

オーフェン「……」

マジク「魔王術もまだ知らないあの子たちは、それら真実を知るだけでもすごいストレスだと思うんです」

オーフェン「……」

マジク「その上で戦っていかなくちゃならない」

オーフェン「……そうだな」

マジク「その時に」

オーフェン「あ?」

マジク「その時に、こういう思い出が……きっと彼女らを支えてくれるんじゃないかなって。そうも思うんですよ」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:52:06 ID:cJ65ZKu20
オーフェン「……」

マジク「……」

オーフェン「そうか。そうだな」

マジク「ええ」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:56:11 ID:cJ65ZKu20
オーフェン「じゃあ、俺は行くよ。……と」

マジク「?」

オーフェン「お前、俺にもプレゼントよこすとか何考えてんだ?」

マジク「は?」

オーフェン「あれ? 違うのか?」

マジク「さすがに校長の分なんて用意しませんでしたよ」

オーフェン「じゃあこれなんなんだ? 起きたら枕元にあったんだが」

マジク「おかしいですね……とりあえず開けてみたらどうですか?」

オーフェン「そういやそうだな」ビリビリ

マジク「……手紙?」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:57:24 ID:cJ65ZKu20
 
 
『黒魔術士殿へ。クリスマスパーティーの招待状』
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:58:27 ID:cJ65ZKu20
オーフェン「……」

マジク「……」

オーフェン「これは……」

マジク「……あの、ぼく、ちょっと用事を思い出しました」

オーフェン「ちょっと待てい!」

マジク「いやですって! 校長一人でなんとかしてください!」

オーフェン「馬鹿言え! もうあいつに関わるのはごめんだ!」

マジク「ぼくだって面倒事は嫌ですー!」



エド「何をやってるんだあいつらは」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 23:59:20 ID:cJ65ZKu20
魔王術を習得したらまずクリスマスと戦おうと思う
おわり
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25 00:00:49 ID:GzsKwG3l0
おれはいま、モーレツに感動している。
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/25 00:03:23 ID:Xkl6ptIW0

オーフェンのSSを見れて楽しくなりました。ありがとう。乙でしたー

 

 

 

元スレ:マジク「クリスマス? ってなんだいラッツベイン」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1356355549/