25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 20:09:36 ID:mo4lx2my0
海原「いきなり自分を呼び出して……一体何をするつもりです?」 

一方通行「決まってンだろ。後始末だよ」 

海原「……まさかとは思いますが…」 

一方通行「あァ? 『時戻し』を使うに決まってンだろォが。さっさと準備しろボケ」 

海原「馬鹿を仰らないでください! 『時戻し』はそこまで万能じゃない、『世界そのもの』を巻き戻すなんて出来はしない!!」 

一方通行「いいからテメエはその辺の石でも何でもいいから30分でいい、さっさと巻き戻せ。効果の拡幅と分配は俺がやる」 

海原「は、はぁ…?」 

 一方通行の足元から光が大地を走っていく。 
 光は山を越え、海を渡り、地球全てを範囲として魔方陣を描き出す。 

海原「ば…馬鹿な…ありえない! 何故あなたにそんなことが出来るんです!?」 

 その現象に、海原は驚愕を隠せない。 

海原「何でも操れる『無敵の力』!? そんなものは関係ない! 知識は…魔方陣を描くための知識は一体どこから…!」 

 ぴたり、と海原の動きが止まる。 
 恐る恐る、といった様子で海原は口を開いた。 

海原「まさか…『禁書目録』の持っていた魔道書を……」 

一方通行「あァ、全部俺が取り込ンだ」


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 20:15:29 ID:mo4lx2my0
海原「そ…んな…!? ただでさえ魔術を使えば崩壊を起こす超能力者であるあなたが、10万2999冊なんて数の魔道書をその身に宿せば、どうなるか!!」

一方通行「ン…? あァ、なンかバッカみてェにドッカンドッカンなってンなァ」

 つまり今、一方通行の体は常に魔道書の毒による侵食を受け続けている。
 破壊と再生を、繰り返している。
 それはきっと、本来正気を保てるような苦痛ではないはずだ。
 それが、インデックスを完膚なきまでに救った代償。

海原「『時戻し』……もう自分は二回の使用回数を使い切ってしまったんですが」

一方通行「二度あることは三度あるっつゥだろォが」

海原「三度目の正直という言葉もあります」

一方通行「なら、仏の顔が三度続くことに期待しろ」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 20:17:33 ID:mo4lx2my0
 『時戻し』発動――――世界は元の姿を取り戻す。

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 20:24:26 ID:mo4lx2my0
削板「お…?」

 展望台と呼ばれたビルの真下で、削板軍覇は目を覚ました。

削板「あれー? 確か、オレは胸を貫かれて…あれー?」

 混乱する削板に歩み寄る少女がいる。
 天才、雲川芹亜だ。

雲川「どうやら、人類は勝ったようだぞ。削板軍覇」

削板「マジでか! よっしゃぁぁあああああああ!!」

雲川「……そこで単純に喜べるのが凄いな。少しは疑問に思わないのか」

削板「何を疑うことがある! 見ろ、周りの景色を! 何もかもが元通りだ!! これで勝利じゃなくてなんだってんだ!!」

雲川「ま、確かにお前の言うとおりだと思うけど。まるで、人類皆で悪い夢を見ていたようだよ」

削板「がっはっは! 夢なら夢でいいじゃねぇか!!」

雲川「まったく……」

 豪快に笑う削板につられ、雲川もくすりと微笑んだ。

削板「それで、これからお前はどうするんだ?」

雲川「そうね。これから起こるだろう混乱を収拾するために、やらなきゃならんことがたくさんあるけど」

雲川「まずは、初恋の続きを始めてみようと、私は思っているけど」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 20:32:22 ID:mo4lx2my0
浜面「んお?」

半蔵「あら?」

駒場「……む?」

浜面「……何で生きてんだ? 俺達」

半蔵「さあ…どうせまた誰か魔法でも使ったんだろ」

駒場「……まったく…何もかもが理解できんな」

浜面「ま、生きてるならいいか」

半蔵「だな」

浜面「……んああああああああああああああ!!?」

駒場「……何だ、どうした…?」

浜面「『アイテム』のこと忘れてた……結局囮は失敗しちゃったから、俺が助かったかどうかはまだ不確定!?」

半蔵「そういや、一発あいつらのほうに撃たしちゃったな」

浜面「逃げるぞ半蔵! 駒場!! あの地の果てまで!!」

半蔵・駒場「一人で行け」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 20:40:32 ID:mo4lx2my0
フレンダ「あれ?」

フレンダ「結局…死んでないって訳よ……」ポカーン

絹旗「何か超悪い夢を見ちまってたみたいですね」

滝壺「それにしては、リアリティがありすぎたような…」

フレンダ「絹旗!? 滝壺も!?」

麦野「フ~レ~ン~ダ~」ゴゴゴゴ…!

フレンダ「麦野も生きてたんだね! あれ!? 何でそんな怖い顔してんの!?」

麦野「なーんでテメエが私の胸をまくらにして眠ってたのか聞かせてもらおうかしらーん?」

フレンダ「そそそそ、それは、あの、その、結局アレな訳よ!」

麦野「なんだ?」

フレンダ「麦野のおっぱいの大きさと柔らかさは天下一品って訳!!」

 ぎゃー、とフレンダの悲鳴が木霊した。

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 20:46:36 ID:mo4lx2my0
ステイル「……結局、僕は彼女を助けることは出来なかったってことか」

神裂「そう腐ることも無いでしょう、ステイル。あなたの力は確かに彼女を救う一助になっていた。私はそう思います」

ステイル「……そうかな?」

神裂「そうですよ」

ステイル「そうやって柔らかく人を諭すところは、本当に『聖人』みたいだな。とてもあんな格好をしていた奴と同一人物とは思えないよ」

神裂「う…! 忘れなさい!! あのことは忘れるんです!!」

ステイル「しかし、忘れるといっても土御門から既に写真データをもらってしまったからな」

神裂「やっぱり撮ってやがったかあんガキャー!!」アンギャー!

ステイル「抜くな抜くな刀を抜くな」


ステイル(結局、僕はまた君のことを他の誰かに任せてしまったようだ)

ステイル(痛感したよ。やはり僕では、君の隣にいるには不足しているんだろう)

ステイル(だけど、それでも。これからも僕は)


 ただ、君のために生きて死ぬ。

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 20:50:38 ID:mo4lx2my0
風斬「……生きてる」

 風斬はぺたぺたと自分の体を確認する。

風斬「AIM拡散力場の私が、生きてるっていうのもおかしいけど」

 とにかく、『風斬氷華』としての自分が変わらずここにある。
 風斬の瞳からぽろぽろと涙が零れ落ちた。

風斬「会える…! またあの子達に会えるんだ…!」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 20:56:26 ID:mo4lx2my0
垣根「……胸糞わりぃ」

 垣根帝督は不貞腐れていた。
 思い出すのは最後の瞬間の馬鹿げた自分の行動のこと。

垣根「俺ともあろうもんが……違うだろ。あそこは俺だけ安全圏まで離脱しとくとこだろ……」

垣根「何をあんな…正義のヒーローみてえな真似を……」

垣根「……あぁ、くそ! はっきり言って恥ずかしい!!」

垣根「しっかし、訳分かんねえな……天使が消えちまったのは俺がアイツを消し飛ばしたからだとして…何で壊れた街まで直ってんだ?」

 しばらく垣根はそのままずっと考え事をするような素振りをしていたが。
 やがて、はっとしたように空を見上げた。


垣根「まさかこれも、テメエの仕業じゃねえだろうな、一方通行」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:01:41 ID:mo4lx2my0
 窓のないビル最深部で、アレイスターはくつくつと笑っていた。

アレイスター「私が今、生きてここにいるということは……そうか、勝ったか一方通行」

 そしてアレイスターはすぐに腹心の部下に連絡を取った。

男「な、なんでしょうか?」

アレイスター「混乱している様子だな」

男「は、はあ。正直、何が何だか……」

アレイスター「答えは得た。すぐに次の『計画(プラン)』策定にとりかかる」




アレイスター「次の到達点は『人類と地球に存在する他生命の理想的な共存』だ。これから忙しくなるぞ」

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:08:14 ID:mo4lx2my0
海原「信じられない…まさか、本当に成功させるとは……」

一方通行「オマエ何かちょっと俺を舐めてねェか?」

海原「いえいえ、あの時自分に手も足も出なかったあなたがまさかここまで進化を遂げるなんて信じられないとか思ってませんよほんと」

一方通行「よォし、オマエやっぱちょっと俺を舐めてンな?」


「一方通行(アクセラレータ)!!」


 声に一方通行は振り返る。
 そこに居たのは息を切らせて駆けて来た様子の打ち止めと、それを慌てて追いかけてきた様子のミサカだった。

打ち止め「ねぇ…ミサカ達のこと、覚えてる? ってミサカはミサカはおずおずと問いかけてみる」

 思い切って、打ち止めはそう聞いた。
 その後ろで、ミサカもごくりと唾を飲みこんだ。

 一方通行は、本当にキョトンとした顔で。

一方通行「はァ…? 何言ってンだクソガキ」

 そう言った。

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:09:11 ID:mo4lx2my0
 そしてその後に、

一方通行「オマエ等みてェにキャラの濃い連中を忘れるわけがねェだろォが」

 そう続けた。

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:10:54 ID:KPhAbB4Y0
お?
な、んだと……覚えてる……

102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:16:12 ID:mo4lx2my0
打ち止め「……ッ!!」

 ぼろぼろと涙を零し、打ち止めは一方通行の胸に飛び込んだ。
 そのあまりの勢いに、一方通行はたまらずその場に尻餅をつく。

打ち止め「う…うえ…! よかった…よかったぁ…!」

一方通行「ったく……いらねェ心配してンじゃねェよ、馬鹿」

打ち止め「ば、馬鹿はあなただもん! ってミサカはミサカは憤慨してみ…ぶわぁーん!!」

一方通行「鼻水つけンな馬鹿」

 一方通行は打ち止めに先を越されて所在無さげにしていたミサカに目を向けた。

一方通行「ン」

 ちょいちょいと、大きく手のひらを開いてミサカを招きよせる。

ミサカ「!!」ピーン!

 ピンと来たミサカはちょこんの一方通行の目の前に座り、そっとその頭を差し出した。
 パコーン! と一方通行に頭を殴られた。

ミサカ「な、何故!? とミサカは涙目であなたに抗議します!」

一方通行「何故じゃねェよガキが飛び出して来てンだろうが。ちゃんと面倒みとけっつったろ」

ミサカ「おのれ上位個体…! とミサカはメラメラと復讐の炎を燃やします…!!」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:25:17 ID:mo4lx2my0
海原「な、何故…? 記憶が残っているはずなんてないのに…!」

一方通行「なンだよ折角のハッピーエンドに水差す気かオイ」

海原「いや、そういうつもりは…しかし……」

一方通行「別に記憶だけが都合よく『時戻し』の影響を逃れたわけじゃねェよ」

一方通行「オマエの術式は完璧だった。俺の脳は記憶諸共完璧にあの当時に遡った」

海原「では、何故…!?」

一方通行「簡単な話だ。バックアップ取っといて、上書きしたンだよ」

海原「……ッ!! そうか…! あの手紙は…!!」

一方通行「そうだ。ありゃガキ共に宛てて書いた訳じゃねェ。アレは俺が俺に宛てた手紙だったのさ」

 自身の脳の構造を解析し、そして書き残した。
 一人の人間の脳を様々な構造式を用いて描写するという無茶の結果が、あの膨大な量の紙の束という訳だ。

一方通行「もっとも、脳の記憶野を寸分違わず完全再現したところで、本当に記憶まで再生するかはわからねェ。その辺はまァ、賭けだった」

 そして彼は、賭けに勝ったのだ。

一方通行「テンション上がっちまって要らン事まで色々書いてたから、こっぱずかしくて手紙はすぐに消滅させたけどよ」

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:28:11 ID:mo4lx2my0
 『時戻し』によって、死んだはずの人間は蘇り。

 破壊された街並みは傷ひとつなく再生した。

 これで、何もかもが元通り。

 誰もが喜ぶハッピーエンド。





 そう――――たった一人の少年を除いては。

128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:34:19 ID:mo4lx2my0
美琴「ねえ…」

 ゆさゆさと、御坂美琴は黒いツンツン頭の少年の体を揺さぶる。
 その手に感じる冷たさはきっと気のせいなんだと言い聞かせて。

美琴「ねえってば……皆起きたよ? みんな元通りになったんだよ…?」

 ぽたぽたと落ちる涙は、少年の―――上条の身に着けるシャツに落ち、真っ赤な染みの中に飲み込まれる。

美琴「なのに…なんでアンタだけは目を覚まさないの…?」


美琴「ねえ…約束したじゃない」


美琴「お願いよ…起きてよ……目を覚ましてよ……」


美琴「う、うあぁあ……!」ポロ…ポロ…


美琴「うそつき…うそつきぃぃいい……!!」

139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:40:28 ID:hbtJpw410
そうか上条さんは幻想殺しがあるから魔術の影響を受けないのか

142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:43:22 ID:mo4lx2my0
一方通行「どけ」

 そこに、一方通行が現れる。
 上条にすがり付いて泣く美琴の体を乱暴に押しのける。

美琴「あ、あんた…何を…?」

一方通行「決まってンだろ。助けるンだよ」

美琴「出来るの…?」

一方通行「出来るに決まってンだろ。悪党の俺がハッピーエンドを迎えられて、コイツがバッドエンドなンてふざけた筋書きを許すはずがねェだろォが」

 一方通行の手のひらから、苛烈な光が溢れ出す。
 学園都市に存在する誰もが、思わず目を瞑ってしまう程の強烈な光。

 上条当麻の『幻想殺し』は異能の力を問答無用で打ち消す力かと考えられてきたが、実は違う。
 その能力にはちゃんとタネがあった。
 上条の体に巣食っていた『暴食の竜王』が、異能の力を食らっていたのだ。
 ならば、その許容量を超える救いの力をぶつけてやれば。

 例えば、かつて一方通行の黒翼と拮抗したように。
 例えば、『神上』と化していたインデックスの一撃を打ち消せなかったように。

 竜王の口から溢れた力は、上条にも届くのだ。

143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:44:25 ID:ViA+LJhx0
すげえちゃんと伏線回収してやがる

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:49:00 ID:mo4lx2my0
一方通行「いいかオイ三下。俺は決めたぜ。この俺が決めたンだ」



一方通行「テメエは絶対に助ける。死なせねェ。テメエには必ずハッピーエンドを迎えてもらう」



一方通行「なァ、竜王とやらよォ……俺の力を、俺の意思を、テメエ如きが飲み込みきれるってンなら」



一方通行「そのクソッタレな幻想は、この『一方通行(アクセラレータ)』が粉々にぶち殺してやンよォッ!!!!」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 21:57:20 ID:mo4lx2my0
上条「う…」

 上条が目を覚ます。
 その胸に美琴が飛び込んでいく。

美琴「ばか…ばか…ばかぁあああ…!!」ボロボロボロ…!

上条「み、美琴…? お前なんで泣いて…あれ…? 俺何してたんだっけ?」

 上条当麻は救われた。
 これで、今度こそほんの一滴の雫も零さぬハッピーエンド。
 やれやれと息をつく一方通行の後ろで、海原が乾いた笑いを上げた。

海原「信じられない…結局、あなたは何も失わなかった。大切な人達も、それ以外の人達も、自分自身の記憶すら!!」

海原「何てご都合主義だ。これが誰かに語り継がれる物語なら、失笑モノの結末だ」

一方通行「…やれやれ、テメエはやァっぱ何か俺を舐めてンなァ」

 一方通行はにやりと笑い、口を開く。
 それは彼の勝利宣言に他ならなかった。




一方通行「この世界はもう、全部俺の都合で動いてンだよ」

165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 22:02:43 ID:mo4lx2my0
 ――――エピローグ

 とあるホテルのワンフロアを貸し切って、盛大なパーティーが執り行われていた。
 入り口にある看板には『祝! 人類勝利の宴だにゃー! ご一行様』と書かれている。

 幹事が誰なのかは言うまでもないだろう。
 ただ、出資者が誰なのかは記しておきたい。


アレイスター「この程度じゃあ、何の償いにもならんだろうがね」


 つまりはまあ、これは『最後の審判』で奮闘した者たちへの、労いのパーティーというわけだった。

169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 22:11:31 ID:mo4lx2my0
土御門「うらうらー! 今日は無礼講にゃー! 金は腐るほどあるぜよー!」

神裂「土御門ちょっとこっち来いコラァ!」

土御門「はう! ねーちんが著しく酔って凶暴度三倍増し!? 助けて舞夏ー!!」

舞夏「給仕の仕事が忙しくてそっちまで手が回らないぞー。自分で何とかしろー」

神裂「『唯閃』!!」

土御門「うわー! 聖人の力解放すんな何考えてんだばかやろぉぉぉおお!!」ドカーン!

浜面「ジュース持って来ましたぁ!!」

絹旗「超遅いです浜面!」

フレンダ「全く、結局浜面はパシリさえもろくに出来ない役立たずって訳よ」

滝壺「頑張ってはまづら。あと、あそこの料理取ってきて」

麦野「おらおらー。テキパキ働かねぇと即ブ・チ・コ・ロ・シすんぞー」

浜面「ちくしょう! 何故俺がこんな目に!!」

半蔵「自業自得だ。お、これうめーな」モグモグ

駒場「身の丈に合わん啖呵を切るとこうなる…か……勉強になったな…」

176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 22:16:28 ID:mo4lx2my0
垣根「おい、何でそんなにくっついてくるんだテメエは」

心理定規「いいじゃない。黙っていたけど実は私は人見知りなの。こんなに大勢知らない人がいたら心細いわ」

垣根「あとテメエ能力切れ。何遊んでやがんだぶっ殺すぞ」

心理定規「…? 何の話? そもそもあなたに私の能力が通じないでしょ?」

垣根「はぁ!?」

垣根(じゃあ、何だ、あぁ!? この俺がリアルにこの女に…!? 馬鹿な馬鹿なそんなはずがねえ有り得ねえ)

心理定規「…? 変な人」

183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 22:20:57 ID:mo4lx2my0
雲川「ほら、軍覇。食べるか? おいしそうなのを見繕ってやったけど」

削板「おう、いただくぜ!」ムシャムシャバクバク!

雲川「これはどうだ?」

削板「食う!」ムシャムシャリ!

雲川「それならコイツは?」

削板「ごっつあんです!」ムッシャラホイ!

雲川「もひとつおまけだ。そら」ポーイ

削板「わう! ってオイもしかしてお前オレで遊んでないか!?」

貝積(……あれもまたひとつの恋の形………か?)

190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 22:26:29 ID:mo4lx2my0
結標「……今回はホント、散々だったわ」

海原「お疲れ様です。あ、食べます? これ」

結標「いただくわ…はぁ、もうウンザリ。しばらく暗部からは足を洗いたいわ」

海原「いいじゃないですか。足を洗えば。もうしばらくは血なまぐさいことも起きないでしょうし」

海原「あなたも、年頃の女の子らしく恋をしてみては?」

結標「恋…ねぇ…」

海原「好きな人がいるというのはいいですよ。それだけで、世界が輝いたものに見えてくる」

結標「いい台詞なんだと思うけど……あんたが言うと、どうもねえ」

海原「ど、どういう意味ですかそれは!!」

201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 22:34:35 ID:mo4lx2my0
美琴「あーん」

御坂妹「あーん、とミサカは大好きなあなたにスプーンを差し出します」

上条「そんな左右から差し出されても、上条さんの口はひとつしかありませんのことよ?」

美琴「私のから食べなさいよ」

御坂妹「ミサカを選べば次は魅惑の口移しコースが待っています」

美琴「く、くち、くちうつ…!? わわわわ、私も、私だってやってやるわよそれぐらい!!」

上条「あ、ちょ、やめて! 二人同時に口の中にスプーンを突っ込んでこないで!!」グサッ!

上条「いだぁーー!! 美琴さんが持ちたるはまさかのフォーク!?」

美琴「あ、ごめん!」

御坂妹「はい減点いち~、とミサカはお姉様に通告します」

美琴「ま、負けないんだから!!」

上条「これはあれでしょう! いくらなんでも言っていいんじゃないでしょうか!? はい、せーの!」

上条「ふ、不幸だぁ~~~~!!!!」


 ちなみにその後ろにあった柱の影

黒子「わ、私のお姉さまがあんなデレデレな訳がありませんのぉぉおおおお!!!!」

205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 22:41:16 ID:mo4lx2my0
風斬「……」

ステイル「やあ、君も探し人が見つからないクチかな?」

風斬「え…? いや、あの…」

ステイル「おや、その様子だと探し人がどこにいるかは把握しているみたいだね。ま、僕もなんだけど」

風斬「あなたも…?」

ステイル「何だか邪魔しちゃいけないような気がしたんだろう?」

風斬「はい…友達なのに、こんなに遠慮しちゃうっていうのは……やっぱりおかしいでしょうか?」

ステイル「うん? いやいや、何もおかしなことじゃない。君が抱くその遠慮の気持ちは、人間の営む精神活動としては極正常だと思うよ?」



ステイル「ちなみに…今の僕等のような行動を、この国の言葉では『空気を読む』と言うらしいんだけどね」

208: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 22:47:04 ID:mo4lx2my0
 パーティーの喧騒を抜け出し、一方通行は裏庭で月を眺めていた。

一方通行「あ~…ガキ共がねだるからって、ほいほいこンなトコに顔出すモンじゃねェな。ウザったくてしょうがねェ」

 ぽす、と一方通行の横に座る影。
 純白の修道服に身を包んだ少女―――インデックスだ。

一方通行「……」

インデックス「む? 何でそんなに驚いているの?」

一方通行「そりゃ驚くだろォが…いいンかよ? こンなトコにいちゃ、中の料理が無くなっちまうぞ?」

インデックス「あ、あくせられーたの中にいる私にはそんなイメージしかないの!?」

一方通行「テメエの今までの行動を思い出せアンポンタン」

インデックス「う、うぅ…! 認めるけど! 一言も反論できないけど!!」

217: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 22:57:23 ID:mo4lx2my0
インデックス「月…綺麗だね」

一方通行「…あァ、まァな」

 沈黙。
 インデックスは急いで次の会話のネタを頭の中から探り出す。
 でも、うまい話題が見つからなかったから、インデックスはもう本題に入ることにした。

インデックス「ほんとはね…もう、そんなに食べなくてもいいんだ」

 インデックスは今までの自分を恥じるように、ぽりぽりと頬をかいた。

インデックス「どういうわけか、私の中にあった10万3000冊の魔道書はひとつ残らず無くなっちゃったから……もう、食べなくても、いいんだ」

 消えた魔道書は他ならぬ、目の前の一方通行の中にある。
 今も彼は、その体の内側で繰り返される破壊と再生の繰り返し――その苦痛に耐えている。
 インデックスはそれを知らないけれど。
 一方通行にも、それを教えるつもりはないけれど。

インデックス「もう私は『禁書目録』なんかじゃない……今の私はもう、ちょっと記憶力がいいだけの、ただの女の子なんだよ?」

一方通行「あァ、そうですかァ」



インデックス「好きだよ、あくせられーた」

一方通行「…はァ?」

221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 22:58:42 ID:hdF7g6CH0
きたああああああああああああああああああああああああああああああ

225: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 23:01:47 ID:PzYh0VreO
えんだあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

227: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 23:02:37 ID:mo4lx2my0
インデックス「愛してる」

一方通行「………」

 一方通行は言葉に詰まる。
 真っ直ぐに自分を見つめてくるインデックスに、咄嗟に言葉を返せない。
 てへへ、とインデックスは顔を真っ赤にして笑った。


インデックス「別に、答えを求めてるわけじゃないんだ」


インデックス「あくせられーたには色々抱え込むものが多すぎて、私なんかに意識を向ける暇なんてないってこともわかってる」


インデックス「だけど、今だけでいい。今だけでいいから」


インデックス「もう少しだけ、近くに行ってもいいかな?」







一方通行「駄目だ」

インデックス「はぅ」

237: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 23:07:41 ID:mo4lx2my0
 すわ調子に乗りすぎたか、とインデックスは涙目で一方通行の方を見る。
 さて、どんな呆れた目を向けられているかと覚悟していたが……違った。
 一方通行は自分を見ていない。
 ひどくびっくりしたように見えるその目は、インデックスのさらに後ろを向いている。

インデックス「後ろ…?」

 一方通行の視線を追って後ろをちらり。
 するとそこには。

打ち止め「………」

ミサカ「………」

 なんかいた。

打ち止め・ミサカ「なに抜け駆けしてんの?」

 『ミサカは~』なんて口癖の入る余地も無い、圧倒的負のオーラを放つ打ち止めとミサカがそこにいた。

246: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 23:17:46 ID:mo4lx2my0
打ち止め「ミサカなんか大好きだもん! ってミサカはミサカは今こそ心のうちを打ち明けてみる!!」

ミサカ「ミサカなんか超愛してます、とミサカはずずいとあなたに迫ります」

一方通行「ちょ…待…おォ!?」

 打ち止めとミサカの迫力に押され、一方通行はずりずりと後ずさる。
 ぽふん、と首筋に何かが当たった。

番外個体「そんな未成熟のミサカ達より、程よく熟れた食べ頃ミサカはいかがかにゃー?」

 番外個体は一方通行の首筋に当たっているポヨポヨしたポヨポヨを、さらに一方通行の後頭部にポヨポヨする。

番外個体「感激してよね第一位。ミサカのこの魅力的な体は、全部全部あなたに弄ばれるために存在してるんだからさ」

ミサカ「意義ありです。その理屈で言えばこのミサカを選べば青い果実に、いずれは熟れごろ果実と一粒で二度おいしいお得感です」

打ち止め「ミ、ミサカなんてそれに『危ない果実』まで付いてくるよ! ってミサカはミサカは猛アピール!」

インデックス「レ、レア! 私はとってもレアなんだよ! そんなにミサカばっかりじゃ食べ飽きちゃうかも!」

一方通行「テメエら意味分かって言ってンのかァァ!?」

250: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 23:20:34 ID:mo4lx2my0
 噴飯ものの台詞であるが、あえて言わせていただこう。




 例えこの世の全てを操れようと―――――乙女心だけは操れない。

260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 23:23:52 ID:mo4lx2my0
 だから彼は神様なんかじゃなくて、やっぱりただの人間で。





 人間だから、これからも泣いて、怒って、悲しんで、嫉妬して、傷ついて、笑って―――――そうやって、生きていく。

264: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 23:25:12 ID:mo4lx2my0
 願わくば―――――これからの彼等の人生に、幸多からんことを

267: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 23:26:31 ID:mo4lx2my0
 もしインデックスが上条さんより先に一方通行に出会っていたらという妄想






 以上、完全終了。

271: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 23:27:09 ID:PzYh0VreO
>>1

オレ的には原作越えしてるし

一番面白いSSだと思う

マジありがとう

274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/06 23:27:42 ID:hdF7g6CH0
マジで良かった
最高のハッピーエンドだわ
関連スレ:このシリーズ一覧


元スレ:インデックス「好きだよ、あくせられーた」一方通行「…はァ?」2
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